本件について評そう。史記と漢書は朝鮮と両越を著述し、東京(後漢)は西羌について撰錄した。魏の世には匈奴が遂に衰退したが、新たに烏丸と鮮卑が勃興し、ここにおいて東夷まで訳者を使わせて時事に通じた。事実に隨って記述すれば、いつまでも変わらないことなどありはしないのだ!
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≪白文≫ 評曰、史漢著朝鮮、兩越、東京撰錄西羌。魏世匈奴遂衰、更有烏丸鮮卑、爰及東夷、使譯時通、記述隨事、豈常也哉。 ≪書き下し文≫ 評に曰く、史と漢は朝鮮と兩越を著し、東の京(みやこ)は西羌を撰び錄(しる)す。魏の世に匈奴は遂に衰ゆるも、更(あらた)に烏丸と鮮卑有り、爰(ここ)に東夷に及び、譯(おさ)を使はして時に通ひ、事に隨ひたるを記し述ぶれば、豈に常なる哉(かな)。