契王

 契王は汾西王の長子である。
 天から与えられた資質は剛勇で、騎射が達者であった。
 事のはじめは、二代前の汾西が死去したときに遡る。
 当時、契王はまだ幼かったので王に擁立できなかったので、比流王が代理に王位を継いだ。
 比流王は在位すること四十一年にて死去し、そこで契王は即位した。

【三年】
[秋九月]
 王が死去した。

 

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 契王、汾西王之長子也。
 天資剛勇、善騎射。
 初汾西之薨也。
 契王幼不得立、比流王在位四十一年薨、卽位。
 三年、秋九月。
 王薨。

 契王、汾西王の長子なり。
 天資剛勇、騎射を善くす。
 初め汾西の薨ずるなり。
 契王幼く立を得ず、比流王の在位すること四十一年に薨じ、卽位す。
 三年、秋九月。
 王薨ず。